アトリエ・マイルストンブログ

2016年2月1日月曜日

久々ワイエス作品(その2)

本日より2月・月曜日・曇り 時々 霧雨
アトリエ定休日

「名作美術館(その157)」

前回に続き、久々ワイエス作品の2回目を お届けします。

Andrew Wyeth , " Night Sleeper ", 1979

前回の作品「イントリューダー(侵入者)」のタイトルともなった犬君(推定)の再登場です。
今作タイトルのナイト・スリーパーもまた複数の意味合いのある含蓄に富んだ題名のような気がします。
御承知のように英語にもまた複数の意味があるのですが、直截に犬君の生活習慣のことを指すのか不明です。
何故ならナイト・スリーパーには寝台列車を指すこともあり、画面の窓が車窓のようにも見立てられるからです。
筆者の英語文化の浅学と、勝手な想像から来る深(浅)読みはともかく、画家の緻密・堅牢な画面が秀逸です。

画題はさて置き、画家が好んだテンペラ絵具とドライ・ブラッシュ法による光や物質感が写実的かつ幻想的です。
アメリカ大陸の風土や歴史、昼寝中の犬君の飼い主等の人々の営みが凝縮された美しい画面を味わいましょう。

* * *

「ミュージック・ギャラリー(その186):入眠唄」

今回の当コーナー、上の犬君の寝姿繋がりです。
ララバイは通常「子守歌」の意味ですが、歌う対象が何も子供に限らないので「入眠唄」と言う言葉を作りました。
原作のビートルズの楽曲をと思ったのですが、残念ながらどの動画もロックが施されていて、拝借不能でした。
でも今回見つけたこのカバー曲、原曲にほぼ忠実なアレンジが味わい深く、筆者のお気に入りとなりました。
皆さまのご一聴を・・・。

「グッド・ナイト」、ビートル・ララバイ
" Good Night ",/ The Lullaby Of Beatle Land

原曲はビートルズ中期の傑作2枚組LP「ホワイト・アルバム」D(!)面の最後を飾る曲でした。
そのLP,独特の艶あり真っ白なジャケットがチョー斬新で、筆者高校時代のチョー宝物でした。
添付の大型ポートレイトも迫力で、彼らが確実にアーチストになっていたことを実感したものです。

聞き過ぎてノイズだらけになったり、借りていった友人が返却せずだったりで、現有品は確か4代目です。
今でも宝物に変わりはなく、気分の良い時に引っ張り出してジャケットの手触りや匂いも楽しんでいます。
でもやはり今でも全曲全ては一度には聞けません。
全曲リスニング、何度か挑戦したのですが、上の犬君同様に途中で寝てしまいます(レコードは特に)。
彼らの渾身の傑作遊びの数々もまた筆者の「入眠唄(Day dream time lullaby)」と化します。

明後日は節分。
時の経つのは早いもの、どんどん加速度がついてきたような・・・。
まだまだ頑張らなくては・・・。

By 講師T