アトリエ・マイルストンブログ

2011年9月30日金曜日

TEさんのガラス器

9月末日にしては蒸し暑い金曜日のアトリエ、TEさんがやって来ました。
今日はガラス器のデッサンです。

 

基盤となる中間調子に、細部の造りや窓からの反射光などが入れられ、TEさんのガラス器のデッサン、完成しました。
今回のテーマであるタテ軸の透視図法とガラス器の硬質・高輝度な質感とが、充分に再現されました。
TEさん、デッサンの技術習得・着々です。


本日アトリエ特別授業


毎年恒例のS女子大短大部・生活デザイン科の特別授業が開催され、講師T、版画の歴史や種類などについて講義をしました。
今年は指導教授である著名なイラストレーターのK氏以下、イラストレーション専攻の8名の有志学生が聴講しました。
またその後、階下へ移動して工房見学をし、銅版画のデモンストレーション摺りも行なわれました。

この中の学生の何人かが、卒業制作の作品に版画を選択するかも知れません。
1年と言う月日が経つのは早いもので、前回がついこないだのような気がします。

2011年9月29日木曜日

季節はずれの真夏の絵

アトリエ、今日はお休みです。


M講師の絵、 遂に完成!


「久米島パラダイス」  M講師 作

昨年末、ブログ上で紹介しました(覚えていないとは思いますが12/15付け)絵が本日、完成しました。
題材は講師T作の小説です。仕事の合間を縫っての制作で、何と10ヶ月もかかってしまいました。
使用した絵の具は、水彩、アクリル、デュオの3種類です。
( 画面、クリックすると大判・拡大画像が見られます。) 

2011年9月28日水曜日

HNちゃんのスタンプ作り

前回、初デッサン(立方体)を経験したAMaさんがやって来ました。
今日も基礎デッサンの続きを行います。

明るい陽差しに包まれて、モチーフの描画に余念のないAMaさんの様子です。


 左:まずは幾何学形態の円筒形です。垂直軸の透視図での楕円、湾曲面上のグラデーションがテーマです。
しっかりとした形態に的確な階調が施されました。
右:後半は球体としての「リンゴ」です。たっぷりとした量感や重量感・表皮の質感等、見事に再現されました。
 お疲れ様でした。次回も楽しみです。

* * *

前回、可愛いモルモットの糸登り人形を作ったHNちゃん(小4)、今日はスタンプ作りに挑戦です。


 自ら持参した資料にアトリエの資料も加え、デザインを検討するHNちゃん。

 HNちゃんの消しゴム・スタンプ、大小3種類が出来上がりました。
HNちゃんの英字の名前や、マトリョーシカやハムスター(ヒマワリの種付き)が可愛く、しっかりとスタンプされました。
T講師の指導で木製の取っ手本体も作られましたが、今日は1個だけでした。
次回、取っ手作りも予定の一つです。楽しみですね。


「小楽器コーナー、完成」


アトリエのモチーフ兼・実用品としての小型弦楽器類の保管・展示架が本日、制作されました。
修理中の12弦マンドリン(右から3番目予定)、残念ながら今日の撮影には間に合いませんでした。
これからも、モチーフ&息抜きグッズとしての利用を楽しんで下さい。

2011年9月27日火曜日

本日、女子会

 秋らしくなった今日のアトリエ、THさんとKSさんが揃ってやって来ました。

前回、バラのデッサンを仕上げたTHさん、今日は順当にバラの水彩画を描きます。


前回の デッサンが端的に活かされて、花・茎・葉とまとまりのある形態が取られました。
下地の彩色の際にもやはり端的に筆が入れられ、早くも清々しい雰囲気が現れています。
淡彩画としては、このままでも良いような詩的な絵になっています。
次回の仕上げが楽しみです。

* * *

前回は水彩で山の風景を仕上げたKSさん、今日は複数・静物のデッサンです。
そのモチーフとして、野菜3点(ジャガイモ、タマネギ、ピーマン)が選ばれました。


KSさんのデッサン、野菜3点が仕上がりました。
今日のテーマである個々の 形態・固有色・質感の描き分けが、見事に成功しています。
KSさん、「見ること」「描くこと」が、バランス良く着実にステップ・アップしています。

* * *

 前回、水彩・風景画を描いたKHさん、今日は植物の描き方についてT講師の講義を受けました。
外見の輪郭や色だけではなく、そのムーブメント・透視図の適用法など構造について学びました。
「放物線」「軸」「楕円」「傾斜角度」「前縮法」等々・・・言葉だけ聞くと、まるで物理の授業みたいです。
でも知っておくと、複雑な輪郭取りの際の歪みや狂い等の形態ツブレが確実に減少します。


また後半は、リンゴをモチーフにして水彩での「片ボカシ」や「滲み」の利用法なども実践しました。
KHさん、たっぷりとした量感のあるリンゴを描き出すことに成功しています。

* 

日常の中の見慣れた花や果物や野菜、それらは当然、立体物です。
形態で言えば、球や円筒や立方体などに置き換えることができます。
光がそれらの形態面に、その角度・方向に応じた階調を与えています。
それらの表面の一部分や細部に囚われず、全体の大きな造り・在り方を見るように努めると良い結果が得られます。
例えば「急がば廻れ」ではありませんが、対象物(モチーフ)から少し距離をおいて全体を観察するのも一方法です。
以上、助言となれば幸いです。
( By 講師T )

2011年9月26日月曜日

YuS君の初デッサン完成

肌寒ささえ感じられる雨の月曜日、YuS君・JS君兄弟がやって来ました。
前回、リンゴとウクレレの素晴らしいデッサンを描いたJS君(小3)、今日は水彩画を描きます。

 

JS君、今日は動物図鑑の中からエリマキ・トカゲを選び出しました。
構図が決定され、下地の支配色が紙全面にわたって施されました。
次回、楽しみです。

* * *

一方、兄のYuS君(小5)は、初めてのデッサンに挑戦します。
そのモチーフはもちろん、マイルストンお馴染みのリンゴです。


 YuS君の初デッサン、リンゴの完成です。
初めてジックリと観察され描写されたYuS君のリンゴが量感たっぷりに仕上がりました。
おおらかで柔らかな調子がホンワカと心地良い良いデッサンです。


しっかり見始めると、今まで何百回と見てきたはずなのに、見てはいなかったことに気づいたりします。
しっかり描き始めると、今まで何気なく見ていた物体が、とても不思議な物体や存在に見えたりします。
リンゴ然り、タマネギ然り、彼岸花もまた然り。


( By 講師T )

2011年9月25日日曜日

キッズ、初めて尽くし

連休最終日の日曜日のアトリエ。UK君(小4)が、初めてのデッサンに挑戦します。
さっそくモチーフのリンゴを描き出しました。



UK君の初デッサン、リンゴが完成しました。
柔らかな描線による柔らかな調子で、キリリとした量感豊かなリンゴに仕上げられました。
後半は、大好きなポケモンのカードも4枚が作られました。 

* * *

KM君(4才)、姉とその友達AKOちゃんと連れ立ってやって来ました。
今日は動物図鑑を参考にしながら、初めてのパステル画に挑戦します。


パレット・ナイフでパステルを削るKM君(左)と、仕上がった動物達の初パステル画(右)。
神秘的な満月と三日月の夜景に、コウモリ、カブトムシ、クワガタや赤貂が描かれました。
パステル画ならではのソフトなタッチと色調で、しっとりとした趣のある絵に仕上がりました。

 後半は得意のペーパークラフトでトラック(左)とクレーン車も作られました。
* * *                   * * *

いつものブログ・レイアウトとは変えて、以下はチャプター構成を左右に分けて同時に紹介します。
左は、KM君の姉のNMちゃん(小3)です。右は、その友達のAKOちゃん(小3)です。
今日は二人ともそろってデッサン希望と言うことで、上述のUK君同様リンゴに挑戦です。

 NMちゃんは青リンゴを描きます。      AKOちゃんは赤いリンゴを描きます。

 
二人の初デッサン、リンゴが完成しました。
形に加え、初めての階調がていねいに施され、立体的なリンゴが再現されました。
青リンゴは梨のような小さな丸い斑点が描かれ、赤いリンゴは縦長のスジが描かれています。

*                      *

リアルなリンゴが出来てすっかり気を良くした二人、その勢いに乗って後半は初・水彩画に挑戦です。

NMちゃん、AKOちゃんの初水彩画・タマネギが完成しました。
リンゴ同様、形と色がしっかり観察・描写され、これまたリアルなタマネギが再現されました。
表面の皮のテカリなどの質感や色合い、物体下の影など、見事な立体感と存在感です。

ブログ冒頭のUK君をはじめ、今日は二人ともデッサンと水彩で、初めて静物の写生をしました。
言い方を換えれば、生まれて初めて「リンゴ」や「タマネギ」と向き合って、(ひょっとしたら初めて)自分の目で見た、のです。
その経験が大切です。今まで見ていたつもりでも、実際は見てはいないことが多いことも事実です。

今日は、二人同時に同様な描き方の指導をしたので、お互いが影響し合い、共通部分も多々あります。
が、形の取り方や筆運びなどに微妙な違いがあり、それぞれの個性が出ていて興味深いものがあります。

 これからも造形の基礎技術習得と自由感性発想の両輪を楽しんでもらえたら、と思います。
アトリエ冥利に尽きる初秋の1日でした。
( By 講師T )

今日の大山


今日もまた天空には様々な色や形の雲々が出現していて、見飽きることがありませんでした。

2011年9月24日土曜日

KKさんの油絵、完成

「暑くもなく寒くもなく」の快適な気温の土曜日のアトリエ、YoK君(小5)がやって来ました。
前回、素晴らしい初デッサンを仕上げたYoK君、今日も初めての水彩・写生画に挑戦します。
写生のモチーフには、パプリカ2種とタマネギが選ばれました。


全ての着彩を終え、面相筆でサインを入れるYoK君です。



YoK君、初めての水彩・写生画「パプリカとタマネギ」、完成しました。
それぞれの形態・固有色・質感などが立体的に見事に再現されました。
特に真ん中のタマネギの乾いた皮のテカリなどリアルで、サクサクと切ってカレーに使いたくなります。
次回も楽しみですね。

* * *

ユリの油絵を制作中のKKさん、今日はその仕上げに取りかかります。


KKさんの「ユリ」、本日完成しました。
逆光の柔らかな室内光の中で、その存在を静かに主張するユリの花々が浮かび上がっています。
目や画面には見えない室内の気温や空気の香りや匂いが漂ってきそうな抒情溢れた絵になりました。
白が大切な色であることを感じさせる素晴らしい作品です。


残りの時間を利用して、新作のための準備(下地作り)も行いました(窓には野次猫の姿が・・・)。
次回の新作もまた楽しみです。


「秋雲」



今夕の大山上空の雲の様子

空高く、待望の繊細な秋雲(巻雲)の登場、いよいよの秋・到来です。
日本列島が大陸生まれの高気圧に包まれて、季節の節目時になりました。
1年を通しても貴重な、暑くも寒くもない快適な気温・湿度の日々を満喫したいものです。

2011年9月23日金曜日

新人SS君、大量完成

連休初日の秋分の日(お彼岸)、ATさんが曼珠沙華など季節の花の差し入れを持ってやって来ました。
今日も制作中のケシの花(水彩画)の線描を続けます。


今日もまた楽しそうな表情で画面に向かうATさん。
 今日も丁寧かつ慎重に形(輪郭線)が探られて、下部の葉の部分が加えられました。
(その合間を縫って、後述のEiSさんのお孫さん相手に絵本の読み聞かせもやっていただきました。)
次回、彩色に着手できるかも知れません。

* * *

CO君(女の子ですが本人の希望です)(小6)が、体験授業にやって来ました。
今日は鉛筆デッサンでウクレレを描きます。


CO君、2本のウクレレから、こげ茶色を選んで描きました。
ヘッドの糸巻き、ネック、本体のサウンドホールやブリッジ、側面等の構造が丁寧・正確に観察されました。
基盤の中間調子に暗部(側面、影)や明部(弦や本体周囲)が効果的に施されて、立体感を獲得しました。
時間をかけた初デッサン、楽しんでいただけたことと思います。お疲れ様でした。

* * *

JKちゃん(5才)とHK君(小4)の兄妹が、久々にやって来ました。
二人仲良く、さっそく水彩を楽しみました。


JKちゃん、消しゴムに絵の具をつけてスタンプをしたり、模様やしるしを作って遊びをしました。

 左:原っぱの上にいる楽しそうな表情の可愛いヒヨコと、四つ葉のコローバーが描かれました。
右:絵の具の様々な色に刺激されて、フロッタージュ(筆の転写)で抽象的な色遊びをしました。

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一方、お兄ちゃんのHK君はハツカ・ネズミの親子を描きました。






きれいな星月夜の中のネズミ親子の様子が、まるで絵本の1場面のようで想像力をかき立てます。
ネズミの親子同様、花や木も可愛くて、完成度の高い力作になりました。

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EiSさんの孫のSS君(5才)がやって来ました。
絵が大好きと言うSS君、さっそく創作の開始です。


SS君「絵が大好き!」と言うだけあって、昼食をはさんで午前と午後の2回、授業を受けました。
以下は、仕上がった作品群です。


左・まずはリンゴ、説明不要の傑作です。            右:魚をくわえた水の上のツルと、その魚をねらうワシです。
 
左:上が木の上のアイアイ、ワニ 、下がカエル、鹿、サンショウウオです。右:鳥のエミューです。

 左・様々なリスや木の枝のハツカネズミの仲間たちです。右:大きなシャチの姿です。


最後は、体験授業のCO君に刺激されてウクレレの写生にも挑戦しました。
SS君、素晴らしい創作意欲と、観察力と、その描写力と、根気です。
SS君のエネルギー、パワーには、ただただ脱帽です。
5歳児、恐るべし。

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美しい雲の今日の空


「暑さ寒さも彼岸まで」とは良く言ったもので、今日から気温がグンと下がりました。
体調管理には、くれぐれも気をつけて下さい。